【クリスマス】ブッシュドノエルとは？フランス発のケーキの魅力を解説

「ブッシュドノエルって、なぜ切り株の形をしているの？」「フランスのクリスマスケーキって、日本のものとどう違うの？」クリスマスシーズンになると、多くの人がこうした疑問を持たれることでしょう。

この記事では、フランスの伝統的なクリスマスケーキ「ブッシュドノエル」について、その由来から特徴、基本的な作り方まで、詳しく解説していきます。

ブッシュドノエルとは

まずは、ブッシュドノエルの基本的な知識や特徴について説明します。フランス語での意味から、ガトーショコラやテリーヌとの違いまで見ていきましょう。

フランス発のケーキ

ブッシュドノエルはフランス語で「クリスマスの丸太」を意味する伝統的なクリスマスケーキです。

キリストの誕生を祝う暖炉の薪から着想を得た形状は、冬の季節感を見事に表現しています。スポンジ生地を丁寧に巻き、表面をチョコレートクリームで覆って仕上げます。木目模様を施し、粉砂糖で雪を表現することで、本物の切り株のような見た目を再現していますね。

ガトーショコラとの違い

ブッシュドノエルは、一般的なチョコレートケーキとは異なる特徴があります。

ガトーショコラが生地自体にチョコレートを使用するのに対し、ブッシュドノエルはプレーンなスポンジ生地を使用。表面のチョコレートクリームで独特の質感を表現し、細部まで丁寧に仕上げることでクリスマスならではの雰囲気を作り出します。

テリーヌとの違い

テリーヌとブッシュドノエルは、その製法と提供方法において明確な違いがあります。

テリーヌは層状の構造を持つ四角いデザートとして知られ、冷やして提供するのが特徴です。

一方、ブッシュドノエルは巻き物として作られる円筒形のケーキで、常温での提供が一般的です。クリスマスの伝統菓子として、独自の存在感がありますね。

ブッシュドノエルの作り方

生地作りから飾り付けまで、各工程のポイントを押さえることで、本格的な味わいを実現できるでしょう。基本的なレシピから、おいしく仕上げるコツまでをご紹介します。

材料

■スポンジ生地

• 薄力粉 200g
• 卵 4個
• グラニュー糖 180g

■チョコレートクリーム

• 生クリーム 200ml
• チョコレート 150g
• バター 100g

■仕上げ用

• シロップ（砂糖50ml＋水50ml）
• ココアパウダー 適量
• 粉砂糖 適量
• 飾り用チョコレート 適量

手順

■スポンジ生地作り

1. 卵白を泡立て、砂糖を加えてメレンゲを作る
2. 別ボウルで卵黄と砂糖を白っぽくなるまで混ぜる
3. メレンゲを加えて優しく折り込む
4. 薄力粉を振り入れ、さらに混ぜ合わせる
5. 天板に流し入れ、180度で12分焼く

■クリーム作り

1. チョコレートを湯煎で溶かす
2. バターを加えて混ぜ合わせる
3. 生クリームを加え、冷やしながら泡立てる

■組み立て

1. 焼き上がった生地に粗熱を取る
2. シロップを塗って巻く
3. クリームを塗って再度巻き直す
4. 表面にチョコレートクリームを塗る
5. フォークで木目模様を付ける
6. 粉砂糖をふりかける
7. マジパンの飾りを添える

注意点

ブッシュドノエル作りでは温度管理が重要です。

クリームが柔らかすぎると崩れやすく、硬すぎると塗りにくくなります。スポンジ生地は焼き過ぎると硬くなり、巻きにくくなることもあります。木目模様を付ける際は一度で決めることで、きれいな仕上がりになるでしょう。

ブッシュドノエルのおいしい食べ方

次に、ブッシュドノエルを楽しむためのポイントをまとめした。フルーツとの組み合わせや、飲み物との相性など、様々な楽しみ方をご紹介します。

フルーツをトッピングする

フルーツを添えることで、見た目の華やかさと味わいの広がりが生まれます。

苺やラズベリーなどの赤系フルーツは、クリスマスカラーを演出する効果も。キウイやマンゴーなど、色とりどりのフルーツを使うことで、より豪華な印象に仕上がるでしょう。

ホワイトチョコを使う

ホワイトチョコレートを使用することで、雪が積もったような演出が可能です。

チョコレートクリームの一部をホワイトチョコレートに変えることで、味わいにも変化が生まれます。粉砂糖と組み合わせることで、より一層冬らしい雰囲気を演出できます。

コーヒー・紅茶と合わせる

温かい飲み物と一緒に楽しむことで、より深い味わいを感じられます。

コーヒーの苦味やミルクティーのまろやかさは、ブッシュドノエルの甘さと絶妙なバランスを作り出します。香り高い紅茶との相性も抜群です。

ブッシュドノエル以外のクリスマスケーキ

世界各国には、様々な伝統的なクリスマスケーキが存在します。ここでは、ヨーロッパを中心に、各国で親しまれているクリスマスケーキの特徴をご紹介します。

シュトーレン

シュトーレンはドイツとオランダで愛されているクリスマスの菓子パンです。

ドライフルーツとアーモンドペーストが詰まったこの伝統菓子は、2〜3週間の保存期間でしっとりとした食感に変化します。粉砂糖をたっぷりとかけて食べるのが特徴です。

パネトーネ

パネトーネはイタリアのミラノで生まれた発酵菓子です。

ドライフルーツの入った菓子パンで、クリスマスの伝統菓子として知られています。優雅な円筒形の形状と華やかなパッケージデザインは、クリスマスギフトとしても人気です。

クグロフ

クグロフはオーストリアで愛されている伝統的な菓子パンです。

マリー・アントワネットも好んだとされるこの菓子は、王冠のような形状が特徴的です。各国で異なる呼び方があり、オランダではターバンと呼ばれます。スーパーマーケットでも手に入る身近な存在です。

クリスマスにブッシュドノエルを味わおう

ブッシュドノエルは見た目の美しさと深い歴史を持つ、特別なクリスマスケーキです。フランスの伝統が息づくこの菓子は、クリスマスの食卓に華やかさを添えてくれますね。

今年のクリスマスは、大切な人と一緒にブッシュドノエルを楽しんでみてはいかがでしょうか。